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新居浜の宝です。
新居浜市は公図地区であるが、昭和初期の耕地整理地域の確定図面が改良区・農業委員 会に残っている。正確な境界の確定のためには不可欠な資料であるとして、我々土地家屋調 査士が農業委員会に交渉して資料の公開をお願いしたのだか、いざ公開してもらうと人間贅 沢なもので少し欲も出てくる。 公開はしてもらったがこれが結構厄介なもので、いっそ無いほうがよかったと思う事もしばしば ある。(新居浜市庁舎は、昭和25年に火災に遭っており、無い地域も多い。)これは私が今ま でそこまでの深い調査を必要とせず、ただ上っ面の占有境界で境界の確定を行っていたから 余計そう思うのかもしれない。 だが、厚顔無恥に不満を言うならば 第一に、骨格測量がなされたのかどうか、その資料が全く無い。結局。不動な構造物(石積・ 畦等)に頼った合わせ図方式しか無い。 第二に、比較的確定測量図面が小さく、5から10筆程度の筆ごとになっており、耕地整理は、 同じような形状をしている土地が連なっており、なかなか図面上の筆確定が難しい。又図面に 記載されている地番が確定地番と全く違っており、管理している改良区の事務員さんでもわか らない場所が多いのである。 おまけに、各図面に方位が全く記載されていないのである。 まさに、形の似ている「パズル合わせゲーム」状態なのである。 そんなことで、ほんまにこの図面が申請地だろうかと疑ったままでは仕事にならないので、最 後は、取りあえず筆毎に微妙に違う面積から『図面上面積の合う土地は、これだ』と土地家屋 調査士が「神」の領域にちょっと足を踏み入れて、最後の確信を持つ方法しか残された手段が 無いのである。 神様に成り損ねの土地家屋調査士達は判断の材料として、常識としての間単位からメートル 単位への換算をまず行う、図面の間寸法から面積の坪数(歩数)を算出して登記面積と比較 するのである。 計算の坪数からuに換算した場合は、登記簿では1坪未満の面積は切り捨てられたものが、 換算されているので、約3.29u以下の面積の範囲で登記簿と合わない事に注意しなければ ならない。 ここで土地家屋調査士は「神様」になって、「えいっ。」と決断するのだが、苦労して図面の特 定をしても、現地と合わない場合が半分以上ある。 やっぱり飲み屋で「上様」と領収書にかいてもらうのが関の山なのだろうか。 更に追い討ちのように、図面の形が合おうが合うまいが、改良区さん、県さん曰く、 「官地幅だけは、耕地整理図でお願いします。」 「図面の合わないものを、官地幅だけは必ず確保とは御無体な。・・」ぐっと、心の奥に閉まって おけばよいものを、「神様」になりそこねた「上様」の未熟さで、 「そんなことできるか、まして対面の同意などどうしてもらえるものか、寝ぼけるな!」 と言ってしまった事件は、いまだ事務所の棚で長いこと埃にまみれている。
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