しかし、法17条地図(以下地図という)の作成は、国家基準点等を基礎として、平面直角座 標系(公共座標)で計算処理している。 何故国家基準点を基礎としているかといえば、調査士の独断と偏見で考えれば天災地変等 により図根点及び境界が移動亡失した場合にでも、地図上の境界を現地に復元することがで きるためである。 それでは、地図作成の場合も局地的に測量するのと同じ方法で計算処理してよいか考えて みる。 距離を測定する場合、水平距離を求めるが、日本全国には平坦地、山岳地等いろいろな地 域があり標高がバラバラである。(ちなみに、宇和島では標高がほぼ0 、久万の方は600 にもなるという。)
《公 式》 投影補正量 = −(S'・H /R) S'= 水平距離: H =平均標高 :R =6370 それでは、宇和島と久万で測定距離1,000 の値を得た場合の投影補正量を求めてみる。 <宇和島> <久万> 投影補正量= −(1000 × 0 / 6370) = −(1000 × 600 / 6370) = 0 = −0.094 準拠楕円体上の距離=1000−0 = 1000 − 0.094 =1000 = 999.906 となり、標高の高い地区は測定距離が長くなる。 よって図根測量をする場合、座標値を求めるだけでなく、各測点の標高を求める必要があ る。 (三角点の成果簿には標高の記載があるのでそれを使って各測点の比高差を求めれば新点 の標高が求められる。) さて、準拠楕円体は球面であり、平面図で表現しようとすることは、理論的に不可能である。
s:S=m。[(1+/6R ・m。 )(Y +Y Y +Y )] 《s:S=m。[(1+/6R ・m。 )(3×Y )] Y=1/2・(Y +Y )としても同じである。》 s=座標平面距離 S=準拠楕円体上の距離 m。=0.9999 R=6370 Y ,Y =使用する与点のY座標(単位: ) となり、Y座標値が90km未満の場合、補正量は負の値となり、90kmを超える場合正の値と なる。 計算例は後述する。 それでは、最後に光波測距儀を使って距離測定する場合の気象(温度及び気圧)補正につ いて考えてみる。 光が大気中を通過する時、温度・気圧により、その速度が変化するのが、測距の際に気象 観測し、測定距離を補正しなければならない。 これを気象補正という。 通常、測距儀入荷の際の測定値は標準大気(15°C、760mmHg)が使用されているので 距離測定する場合には器械点ごとに気象を測定し、その値を測距儀に入力すれば測定した距 離は気象補正がされた値で表示されるので、測定後の補正計算の必要はない。 参考までに、気象補正の公式と変化量を記述する。 (公式) Ka = (279.6 − (106.0 × P)/(273.2 +t)) Ka:気象補正定数 P:気圧(mmHg) t:温度(°C) 気象補正後の距離 S(m)は S=s′(1+Ka) s′:気象補正しないときの測定距離(m) (例)夏と冬に1,000mの距離測定した場合 (夏)気圧765mmHg 温度 28°c Ka = (279.6 - (106.0 × 765) / (273.2 + 28)) × 10 ≒ 10 × 10 (+10PPM) S = 1000(1+10×10 )= 1000.010m (冬)気圧765mmHg 温度 5°c Ka = (279.6 - (106.0 × 765) / (273.2 + 5)) × 10 ≒ -12 × 10 (-12PPM) S = 1000(1-12×10 )= 999.988m ![]() 以上のことにより、法17条地図より、境界点を復元する場合や、国家基準点等を使用して、 図根測量をする場合には投影補正及び縮尺補正をして計算処理するようにしなければならな い。 実際の計算例
平均標高(単位:m ) (45.06+20.05)/2=32.555 ≒ 32.56 水平距離(単位: ) 32.56 × 0.569425 = 18.540475 ≒ 18.54 G投影補正量 18.54 / 6370 = 0.003 H球面距離 ‥‥‥‥ B−G I与点のY座標 ‥‥‥‥住吉から居浦 J縮尺補正 与点Y座標の平均 (単位:km) (-87.8) + (-88.6) = -176.4 -176.4 / 2 = -88.2 s:S=0.9999×(1+(1/6×6370 ×0.9999 )(3×(-88.2) ) =0.999 995 867 ≒0.999 995 9 平面距離 ‥‥‥‥ H×J ![]()
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